モニターの中古はやめたほうがいい?|メリットデメリット&活用法

  • つかっているモニターが壊れたので買い換えたいけれど、お金がない
  • ゲーミングPCを買うのにスペックを妥協したくないから、格安のモニターを探している
  • 会社でまとまった数のモニターを買いたいけれど、予算が限られている

こういった人たちにとって、価格が手ごろな中古モニターは魅力的に見えるかもしれません。

しかしながら、中古モニターの購入はやめた方がいい、という声も根強くあります。

たしかに中古モニターは劣化している可能性があり、中古PCモニターの購入はやめたほうがよいという考え方にも一理あります。

しかし、使い方次第では、中古モニターのメリットが活きる場合もあるのです。
手に入れたい人にとってよい選択肢となるのです。

中古モニターのメリットが活きるシチュエーションは、サブモニターとして使う時と、予算が足りない時の一時しのぎに購入するときです。

この記事では、中古モニターのメリット・デメリットを比較しながら、中古モニターを有効活用できるシチュエーションと使い方について詳しく解説しています。

中古モニターのメリット・デメリットを比べて、自分に合っているのが中古モニターなのか、それとも新品購入なのかをみきわめて、購入するかどうかを判断するために役立てていただけると嬉しいです。

中古モニターはやめたほうがいいといわれる理由とは

中古モニターはやめたほうがいいといわれる理由、デメリットには、以下の様なものがあります。

  • 壊れやすい上に保証が手薄
  • 廃棄費用が高い

それぞれ見ていきましょう。

壊れやすい上に保証が手薄

中古モニターは、すぐに故障する可能性は新品のモニターより高いといえます。

最新の液晶画面は寿命が数万時間といわれ、毎日使っても10年近くは使える計算になりますが、実際には液晶画面以外の故障で使えなくなることのほうが多いです。

管理人の経験上最も多かったのが、電源スイッチの故障です。

管理人が過去に購入した中古モニターで起きた故障は、ほぼ100%、電源スイッチの故障でした。

(次いで、入力切替ボタンの故障が多かったです。)

また、旧型の液晶画面は寿命が圧倒的に短く、すでに使い込まれた中古モニターの場合、1年2年で寿命が来てしまうこともあります。

モニターメーカーEIZOの調査によると、旧型モニター(冷陰極管を使用したバックライト)の場合、9000時間の使用で画面の明るさが80%未満まで落ちてしまうとのことです。
(参考:EIZO公式サイト「医用画像表示モニターにおける LED バックライト搭載の利点」

それにもかかわらず、中古モニターは基本的に保証がありません。

保証があっても非常に短く、初期不良期間も短いのが一般的です。

このように、壊れやすく保証が手薄で、新品モニターと比べて使える期間が短くなることが多いのが中古モニターのデメリットです。

廃棄費用が高い

中古モニターの一番のデメリットと言ってもいいのは、壊れやすいにもかかわらず、廃棄費用が高いことです。

パソコンモニターは、資源有効利用促進法の対象になっています。

モニターはパソコン本体同様にリサイクルが義務付けられており、PCリサイクルマークがなければ粗大ごみの処分費用より高い回収費用が発生します。

2024年現在、モニターの回収再資源化費用は、1台あたりおおむね3,000円ほどかかります。

PCリサイクルマークがある新しめのモニターであればこの費用は掛かりませんが、そういった中古モニターはあまり見かけません。

管理人もこれまで10台以上の中古モニターを購入した経験がありますが、そのすべてにPCリサイクルマークはありませんでした。

中古モニターを購入するのであれば、廃棄費用が高くなるであろうことはあらかじめ覚悟しましょう。

なお、リネットジャパンというパソコン無料回収サービスを展開しているところもあります

このようなサービスを使用するのも手です。

【国認定】不用PCの宅配便回収<リネットジャパン>の詳細はこちらを確認してください

中古モニターのメリット

壊れやすい上に保証が手薄、でも処分費用が高いというのが、中古モニターのデメリットです。

一方で、中古モニターにはこのようなメリットもあります。

  • 新品より割安
  • 現役で使える性能のものが多い

新品より割安

中古モニターは、フルHDで使えて十分実用に耐えうるものが、中古PCショップで5000円ぐらいから販売されています。

新品のモニターは安くても1万円以上するので、中古モニターは半額近くの値段から購入することができるのです。

この格安さは、予算が厳しいときにはありがたいでしょう。

現役で使える性能のものが多い

モニターの規格は日々進化してはいるものの、PC本体の進化よりずっと遅いです。

PC本体と違い、5年10年前のモニターでも、性能に関してはとくに問題なく使えてしまいます。

そういった古めのモニターは、格安で販売されています。

中古ショップ店頭の隅っこのほうに捨て値で置いてあるような大昔のモニターでも、普段使いであれば事足りてしまうことも多いでしょう。

ただし、古ければ古いほど使い込んだ中古モニターである可能性が高く、そのうえ短寿命の旧型液晶画面である可能性が高いので、故障しやすいことは覚悟が必要です。

中古PCモニターがお勧めできるパターン

このように、中古モニターは、とてもお得な要素もあるのです。

中古モニターを有効活用できるシチュエーションは、例えば以下のようなものがあります。

  • サブモニターとして使う
  • 予算不足の時に一時しのぎでつかう

サブモニターとして使う

メインモニターが別にあり、サブモニターとして使う場合には、中古モニターはひとつの選択肢となります。

メイン・サブで複数のモニターを使う場合、仮に中古モニターが壊れたとしてもメインモニターで対応できるので、「モニターが故障してPCがつかえない」ということを避けられるのです。

サブモニターとしての使用であれば、多少のドット抜け・画面焼けがあったりバックライトが劣化して画面が暗かったりしても、使用に耐えうる場合が多いです。

ノートPCのサブモニターとして使う場合もよいでしょう。

サブモニターはメインモニターほど使わないので、劣化も抑えられます。

予算不足の時に一時しのぎでつかう

予算が厳しくてモニターに割けるお金が少ない場合にも、あくまで一時しのぎですが、中古モニターの格安さが活きる場合があります。

モニターを中古にすることで予算を節約し、浮いたお金をPC本体の購入にあてることで、スペックを妥協することなく購入することができます。

モニターを中古にしてPC一式を購入し、お金を貯めてモニターを買い替える、そういったやり方もおすすめです。

ただ、新品より故障しやすいので、お金が貯まったらなるべく早いタイミングで新品モニターを購入するのがよいでしょう。

新品モニターを購入した後は、それまで使っていた中古モニターをサブモニターとして使うのも手です。

サブモニターには、調べ物をしながらゲームや作業をするためのブラウザや、ゲーム実況で使う配信アプリを表示させるなどすると、便利です。

中古モニターを購入するときの注意点

中古モニターを購入する際の注意点を挙げますので、購入時の参考にしてください。

  • 「必ず」知名度のあるお店の店頭で購入する
  • 「必ず」画面を表示させて確認する
  • 自分のPCと接続できるか確認する
  • 外観の汚れ、傷、製造年を確認する

「必ず」知名度のあるお店の店頭で購入する

中古モニターを購入するときは、必ず、

「知名度のあるお店の店頭」

で購入しましょう。

一方、次のようなお店での購入は控えることを強くお勧めします。

  • フリマ
  • ネット通販・オンラインショップ
  • ジャンクショップ

中古モニターの品質にはばらつきがあります。

中古モニターの品質は、実際にその商品の電源を入れて画面をみてみないとわかりません。

「表示はきれいで問題ありません」と書いてあっても、それはショップ店員が確認した時の印象です。

「表示はきれい」と書いてあったモニターを買ったけれども、自分の納得いくきれいさではなかった、という話はよくあることです。

中古モニターのネットでの購入は、控えましょう。

また、ジャンクショップのモニターは電源が入れば問題ないとして販売されているものも多く、確認も大まかなものです。

モニターの品質、画面の色合いや見やすさはPCの使い勝手に直結します。

知名度があり信用できるお店の店頭で、自分で商品を確認したうえで購入しましょう。

「必ず」画面を表示させて確認する

中古モニターは必ず画面を表示させて確認しよう
画面を表示させて状態を確認することは、「必ず」やってください。

中古モニターの良し悪しは、画面を実際に見なければわかりません。

また、モニター画質の好みや許容範囲は人それぞれ違います。

店員さんが「表示はきれいで問題ない」といっているものが、購入する人の納得いくレベルかはわかりません。

必ず、画面を表示させて自分の目で確認しましょう。

画面を見るときは、特に以下のポイントに注意しましょう

  • 画面がちらついていないか、少し揺れていたりしないか
  • 画面の色合いは正常か(色の濃淡、変な色になっていないか)
  • 画面は暗くなっていないか
  • 十分納得できる画質か(ドット抜け・常時点灯のドットなど)

モニターは、キーボードやマウスと同様に使い勝手がプレイ環境に大きく影響します。

画面が見づらいと操作がやりづらかったり、疲れやすくなったり、時には吐き気を伴うような体の不調を引き起こすこともあります。

管理人も、見づらい中古モニターで作業していた時に吐き気を引き起こして仕事を中断した経験がありますが、ゲームや仕事など眼を酷使する環境では、眼への負担を抑えることは大切です。

良し悪しにばらつきが大きい中古モニターを選ぶときは、画面の状態にはより注意しましょう。

なお、時々画面を表示させて確認をさせてくれないお店がありますが、画面の表示確認ができるお店で購入するべきです。

不具合を抱えたモニターを引いてしまうかもしれません。

中古モニターは、必ず「画面を表示させて自分で確認」してから購入しましょう。

外観の汚れ、傷、製造年を確認する

中古モニターは、外観に汚れ・傷などがあるものが多いです。

外観を自分の目で確認し、納得いくレベルであることを確認しましょう。

製造年が極端に古い(10年前とか)場合は、劣化が進んでいる可能性も大きいです。

製造年をみると、故障リスクの大きさがある程度推測できるので、確認することをお勧めします。

古いものを買う時にはあらかじめ覚悟をして購入しましょう。

自分のPCと接続できるか確認する

モニターの接続端子にはVGA、DVI、HDMI、DisplayPort、など様々なものがあります。

自分のPCのモニター接続端子が何か、確認したうえで、自分のPCと接続できる端子を持ったモニターを購入しましょう。

まとめ:メリットデメリットを知って、中古モニターを有効活用しよう

  • 中古モニターはデメリットも多いが、格安で購入できるメリットもある
  • サブモニターとしての使用や、一時しのぎであれば、中古モニターの購入もあり
  • 中古モニターは購入時に品質をしっかり確認し、信頼できるお店の店頭で購入するべき

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参考サイト

液晶モニターにおけるバックライトの寿命について(ドスパラ公式サイト)

医用画像表示モニターにおける LED バックライト搭載の利点(EIZO社ホワイトペーパー)