外付けGPUはやめとけ?|メリットデメリットを知って賢く使おう
ゲーミングPCでプレイするような重いゲームを、普通のグラボなしPCでプレイするのは、難しいです。
なぜなら、グラフィックスボードを搭載していないからです。
しかし、あとからグラフィックスボードをつなげて、普通のPCでも重たいゲームをプレイできるようにする方法があるのです。
それが、外付けGPUです。
この記事では、外付けGPUとはどういったものか、そのメリット・デメリットなどを紹介しています。
すでに普通のPCを持っていて、ゲーミングPCでプレイするようなPCゲームをやりたいのであれば、この記事をぜひ読んで参考にしてください。
目次
外付けGPUとは
出典:Amazon.co.jp
✔外付けGPUとは、グラボを外付けする装置
外付けGPUは、グラフィックスボードを外付けするための装置です。
普通のPCにつなげることで、グラフィックスボードを搭載したゲーミングPCと同じように、ゲームをプレイすることができるようになります。
すでに普通のPCを持っている人にとっては、ゲーミングPCを買うよりも格安でゲームがプレイできるようになる、まさに便利グッズでしょう。
そんな、一見便利な外付けGPUですが、実は大きな落とし穴があり、だれにでもおすすめできるものではないのです。
その、「外付けGPUはやめとけ」といわれる理由を見ていきましょう。
外付けGPUのデメリット
外付けGPUのデメリットは
- 設置スペースが必要
- 内蔵グラフィックスボード単品よりはるかに高くつく
- 接続可能なPCは限られる
- グラフィックボードのパワーをフルに発揮できない可能性がある
- PCの寿命が短くなる可能性がある。
です。
設置スペースが必要
外付けGPUは、デスクトップPCほどではないものの、大きめです。
持ち運ぶには一苦労の大きさで、外に持ち歩く事は厳しいでしょう。
部屋の置き場所に困ってノートPCを購入した人や、ワンルームマンションに住んでいて、部屋にスペースがない人にとっては、置き場の圧迫要因になるかもしれません。
内蔵グラフィックスボード単品よりはるかに高くつく
外付けGPUは全般的に高めです。
なぜなら、外付けGPUはグラフィックスボード+外付けGPUボックス、だからです。
外付けGPUボックス分だけ余計にお金がかかるため、外付けGPUは割高になるのです。
5~6万円のグラフィックスボードをつかうのに10万円以上かかることもあるでしょう。
接続可能なPCは限られる
外付けGPUは、ほとんどの場合Thunderbolt3といわれる端子で接続します。
普通のUSBではありません。
このThunderbolt3を搭載しているPCは少ないため、外付けGPUを使えるPCは限られてくるのです。
グラフィックボードのパワーをフルに発揮できない可能性がある
外付けGPUは、グラフィックスボードを内蔵したときよりもスピードが落ちることがあります。
Thunderbolt3のスピードが、PCに内蔵する場合と比べて遅いためです。
ゲーミングPCと同じグラフィックスボードをつかっても、ゲーミングPCと同じ性能を発揮するのは難しいといえます。
参考:ビデオカードはPCI Express x16接続が必須かどうかを検証してみた(Impress PC Watch)
PCの寿命が短くなる可能性がある。
外付けGPUを使って普通のPCでゲームを動かすと、PC本体の寿命が短くなる可能性があります。
普通のノートPCはゲーミングPCより耐久性が低く、長時間フルパワーで稼働すると故障の原因になるからです。
本格的にゲームをやりこむのであれば、外付けGPUを使うよりも、新品ゲーミングPCを購入したほうが良いかもしれません。
外付けGPUのメリット
一方、外付けGPUのメリットとはどのようなものでしょう。
外付けGPU(eGPU)のメリットは
- 簡単にPCのグラフィック性能を上げられる
- 必要な時だけ接続できる
- 排熱の心配が減る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
簡単にPCのグラフィック性能を上げられる
外付けGPUは、ケーブルでノートパソコン本体とつなげるだけで、グラフィックスボードを接続することができます。
すでにCPUやメモリなどが高性能なノートPCを持っている人にとっては、手軽にグラフィックス性能を上げる有効な選択肢といえるでしょう。
ゲームをやりこむのは難しくても、仕事やレポートで使っているPCでちょっとゲームをしたいときに使うのには、便利かもしれません。
必要な時だけ接続できる
外付けGPUは、必要な時だけ接続して使うことができます。
ゲームをしない時など、不要な時はには持ち歩く必要もなく、ノートパソコンだけを使えば普通に作業ができます。
普段遣いでは必要のないグラフィックスボードを、普段遣いの間だけ外しておくことができるので、パソコンの消費電力を抑えることが出来るのもメリットです。
排熱の心配が減る
グラフィックスボードの熱がパソコン本体の中にこもらないので、熱の心配が減ります。
熱がこもって本体が熱くなるようなことはあまりなく、熱暴走の心配も減るでしょう。
ただし、PCも外付けGPUもそれぞれ熱は出します。
熱暴走の心配がないわけではありませんので、熱対策への意識は持ち続けるようにしましょう。
外付けGPUがおすすめな人
次のような人には外付けGPUはお勧めといえます
- 高性能のグラボなしPCを持っていて、ゲームをプレイしたい人
- ゲームプレイのための初期費用を少しでも安く抑えたい人
高性能なグラボなしPCに、高性能グラフィックスボードを外付けGPUで接続すると、高価格帯のゲーミングPCクラスのパワーを得られるでしょう。
すでにCore i9やi7、Ryzen9などを搭載したグラボなしノートPCを持っている人にとって、本来30万円以上するようなクラスのハイスペックゲーミングPCが数万円~10万円ちょっとほどの投資で手に入るわけです。
手元にあるグラボなしPCが高性能であればあるほど、外付けGPUを使う場合と、同クラスのゲーミングPCを購入した場合の費用差は大きくなります。
高いとはいえ、ゲーミングPC本体と比べれば、まだ割安です。
ゲームプレイのための初期費用を少しでも抑えるには、外付けGPUは有力な選択肢です。
外付けGPU選びのコツ
外付けGPU選びの際に気をつける事は以下の通りです。
- PCにThunderbolt3対応のUSB Type-Cコネクターがついているか確認
- 対応するPCの確認
- 価格・性能を確認
- 電源容量と電源接続端子を確認
- デザイン・大きさを確認
- プラスαの機能を確認
PCにThunderbolt3対応のUSB Type-Cコネクターがついているか確認
まず大前提として、Thunderbolt3があるかどうかを確認しましょう。
端子はUSBのType-C端子と同じ形をしていますが、Type-C端子があっても必ずThunderbolt3に対応しているわけではありません。
自分のPCが「Thunderbolt3対応」となっているか、必ず確認しましょう。
対応するPCの確認
外付けGPUは、それぞれ対応機種が定められています。
Windowsはほとんどの外付けGPUに対応していますが、Macは一部のみの対応、2021年ごろ以降に発売されたMacでは外付けGPUそのものが使用できない、といった感じです。
必ず対応機種を確認して、自分のPCに対応したものを買いましょう。
価格・性能を確認
外付けグラフィックボードは、3万円程度から30万円まで、性能に応じて価格の幅が大きいです。
基本的には、自分が必要な性能を持ったグラフィックスボードを搭載しているかを確認したうえで、予算に応じて購入するものを決めましょう。
軽いゲームをプレイするのに何十万円もするものを買っても意味ないですし、安いからとスペック不足の外付けGPUを購入しても役に立ちません。
自分の予算と必要な性能に合わせて、最適なものを選びましょう。
電源容量と電源接続端子を確認
グラフィックスボードを後から追加するタイプの外付けGPUでは、外付けGPUボックスそのものの電源にも注意する必要があります。
高性能なグラフィックスボードは、電気を大量に消費するので、電源がしっかりした外付けGPUを使う必要があるのです。
また、高性能なグラフィックスボードは、専用の電源接続コネクターを持っているので、外付けGPUに搭載されているか確認する必要もあります。
その外付けGPUに搭載するグラフィックスボードに必要な電源容量を持ち、接続するコネクターもあるかどうかを確認してから、購入しましょう。
デザイン・大きさを確認
外付けGPUは、デスクトップPCと同じく、基本的には部屋に置くことになります。
また、外付けGPUは比較的大きめですので、部屋のスペースも圧迫します。
使っていないときに部屋に置いておくことも考えたうえで、置いてあっても問題のない大きさ・デザインのものを選びましょう。
プラスαの機能を確認
外付けGPUには、USBハブとして使えるものや、PCを充電する機能など、グラフィックスボードをつなげる以外の機能をもったものがあります。
自分の役に立つプラスα機能がついているかどうか、といった見方で選ぶのも一つの手でしょう。
まとめ:外付けGPUはPCにグラボを接続する周辺機器
- 外付けGPUはPCにグラボを外付けする周辺機器。使うことで、グラボがないPCでもグラボが必要になるゲームなどができるようになる。
- 外付けGPUを使うには、Thunderbolt3が必須。
- 外付けGPUの一番大きなメリットは、普通のPCをもっていればゲーミングPCを追加購入しなくてもゲームができるようになること、一番大きなデメリットはつなげられるPCが限られること。
外付けGPUをノートPCに接続してゲームをプレイしたいけれど、本格的なプレイは厳しそう・・・
そう思ったら、新品のゲーミングPCを検討してみるのも手かもしれません。
お手ごろな価格帯である、予算20万円で購入できるゲーミングPCのおすすめ機種をまとめました。
外付けGPUを買ってつなげたから、さっそくゲームがしたい!・・・とその前に
快適にゲームをプレイするには、ゲーミングPC同様に初期設定が必要なのです。
ゲームをプレイする前にやることがまとまっている記事ですので、外付けGPUを買ったらまず読んでみてください。
また、買う前に記事を読んで確認しておけば、買った時の初期設定に困ることもないでしょう。