ゲーミングPCで普段使い|向き不向き徹底解説 【これできる??】

ゲーミングPCを使っていると、仕事や動画編集・Youtube再生などゲーム以外にも使いたくなってくるものです。
またゲーミングPCを買ったけれど結局ゲームをやらなくなってしまうと、使わなくなったゲーミングPCをどうしようかと悩むかもしれません。
そんな時、ゲーミングPCが普段使いに使えると便利ですよね。この記事では、ゲーミングPCが普段使いに使えるのか、どのような普段使い用途に向いていて、どのような普段使い用途には向いていないのか、解説します。
この記事の対象読者
- すでに持っているゲーミングPCを仕事やレポート作成などの用途に使えるのかどうか知りたい方
- ゲーミングPCが欲しいけれど、仕事やレポート作成などにもPCが必要なので、ゲーミングPC以外に別のPCも購入すべきか悩んでいる方
- 使わなくなったゲーミングPCの使い道に悩んでいる方
ゲーミングPCは普段使いができる
最初に結論を申し上げておくと、「ゲーミングPCは普段使いができます」。
ゲーミングPCは普通のPCより高性能なPCですので、普通のPCにできることは基本的にゲーミングPCでもできます。しかしながら、普段使いの内容に応じたソフトウェアを入れる必要があるのと、用途によって向き不向きがあるのです。
こういったソフトウェアや、向き不向き、また、不向きな部分を克服する工夫などについてみていきましょう。
普段使いに必要なソフトウェアとは
普段使いに使われるようなソフトウェアは、一般的に、ゲーミングPC購入時には入っていない場合が多いです。
例えば、ワープロ・表計算などの機能を持ったMicrosoft Officeが挙げられます。仕事をする上で必須、学校のレポートを書くうえでも使用する場合が多いオフィスソフトは、ゲーミングPC購入時には同梱されていない場合が多いです。したがって、普段使いで必要な場合には追加購入することになります。
なお、2023年現在、Microsoft Officeは1年間12,984円で使用するサブスクリプション版のOffice365と、買い切りのOffice Home & Business 2021・Office Personal 2021があります。
使用するかたの目的や予算に合わせて使い分けるとよいでしょう。
Office365と買い切り版Officeの比較表はこちら(Microsoft公式サイト)
新たに購入するゲーミングPCで普段使いの用途があらかじめ決まっているのであれば、それに使うソフトウェアの購入費用まで計算したうえで予算を組みましょう。
販売されているソフトウェアは一般的に高価で、例えばMicrosoft Officeであれば、高いものでは6万円前後になります。ゲーミングPCを購入したあと、普段使い用のソフトウェアを追加購入した結果、予算を大幅にオーバー、といったことがないように気を付けましょう。
ゲーミングPCの普段使いにおける向き不向き
ゲーミングPCは高性能で、普通のPCにできることはおおむねできます。ただ、その高性能が故に普通のPCとは違う向き不向きがあります。ゲーミングPCの向いている用途・向いていない用途について詳しく見ていきましょう。
向いている用途
ゲーミングPCの普段使いで向いている用途としては、①動画編集②音楽編集③関数を大量に組み込んだ表計算(例えばExcelで数万・数十万行vlookupを行うなど)などが挙げられます。
動画編集や音楽編集には一般的に高性能なCPUが必要となるのですが、ゲーミングPCはゲームの重い処理に対応するため高性能CPUを搭載しているので、その性能がそのまま活かせます。
また、Excelなどの表計算ソフトは、関数を大量に組み込むと処理が非常に重くなりますが、ゲーミングPCの高性能を活かせば高速に処理できるのです。
数万・数十万行のvlookup関数の計算や、index関数とmatch関数を組み合わせて行う、何万・何十万行のデータの中からデータを抽出する計算などは、普通のPCであれば数秒・数十秒、場合によっては数分フリーズするようなこともあります。
しかし、ゲーミングPCは、このような重い処理でもそれほど時間をかけずに処理することができるのです。
普通のPCのほうが向いている用途
しかしながら、こういったゲーミングPCの高性能さから、かえって不向きな用途もあります。
ゲーミングPCより普通のPCのほうが向いている用途には、例えば①ワープロ②ネットサーフィン③動画再生などがあげられます。
もちろん、ゲーミングPCはこういった用途にも使用することができますが、性能は高くないもののより消費電力が少ないPCでも十分対応できる用途です。
ゲーミングPCの高性能が生かせない用途で、あまり向いているとは言えません。
向いていない用途
ゲーミングPCに向いていない用途は映画の視聴や音楽再生、また長時間稼働を伴う用途です。
ゲーミングPCは高性能のため部品の発熱が多く、排熱のため冷却ファンが高回転で回っているため、動作音や風切り音が大きめです。視聴・再生中に動作音や風切り音がノイズとなり、視聴や再生の妨げになります。
静かな環境で映画や音楽を楽しみたいのであれば、ゲーミングPCの使用はお勧めできません。
また、ゲーミングPCは長時間稼働すると普通のPCより電気代がかさみます。ワープロやネットなど、処理が軽い用途でも普通のPCより電力消費が大きい傾向があるので、毎日長時間在宅ワークをするような用途だと、電気代は普通のPCと比べかなり違いが出てくるでしょう。
それは、夏の室温上昇要因になることです。
エアコンが付いていれば大きな問題はありませんが、エアコンがない部屋や、節電のためにエアコンを切っている時、特に空気の流れが良くない部屋ですと、体感温度が明らかに上がります。
管理人自身、汗だくになってゲーミングPCを使っていたことがありました。
例えば古い建物でエアコンがつけられない部屋があるような場合は、ゲーミングPCはエアコンのある部屋に置くことをおすすめします。
不向きな用途でもゲーミングPCを使い倒すコツ
ここまで書いたように、ゲーミングPCはワープロ・ネットサーフィン・動画再生のような処理が軽い用途には不向きです。しかしながら、電気を節約する工夫をすることでそのデメリットをある程度カバーできます。
そのポイントを紹介します。
ポイント1:購入時の部品選定
ゲーミングPCで一番電力効率が良くないのはグラフィックスボードです。
例えば、GeForceRTXの上位機種、RTX3080やRTX3090は単体で300Wもの電気を消費します。一方で、少しランクは下がるものの、GeForceRTX3060の消費電力は170Wと、半分近くまで減ります。
もちろんグラフィックスボード以外の部品もあるので、グラフィックスボード単体の消費電力が半分になってもPCの電気代が半分になるわけではありませんが、かなりの節電になります。同時に発熱・風切り音も減ります。
自分のプレイするゲームがそれほどの性能を要求していなかったり、多少画質や動きの滑らかさなどが落ちても構わないということであれば、購入するゲーミングPCの性能をあえて下げることで、普段使いの使い勝手をよくすることもできます。
プレイするゲームと、自分のプレイスタイルに応じて、購入するゲーミングPCを選定するという選び方をこちらで紹介しましたが、普段使いするのであれば、プレイするゲーム・自分のプレイスタイルだけでなく、普段使いの用途も考慮に入れてゲーミングPCを選定すべきでしょう。ゲーミングPCの性能を抑え1ランク下のゲーミングPCを選択すれば、価格も抑えられるので、浮いた予算を普段使いに使うソフトウェアの購入費用に充てることができるという面もあります。
ポイント2:細かい省電力設定
一般的に、PCには省電力機能が備わっています。ゲーミングPCにも備わっており、この機能をフルに活用することで電力消費を抑えることができます。
これは、Windows10の「設定」から設定できます。詳しい設定方法などは別の記事で取り上げます。
ポイント3:スリープ・休止モードの活用とこまめなモニター電源オフ
スリープモード・休止モードとは、作業中の状態のままPCを一時停止するモードです。
例えば、Wordに文章を入力してウィンドウを開いたままの状態、Googleで検索して検索結果からあるサイトに飛んだ状態でこのモードを使えば、次に電源を入れたとき、その状態のままになっています。そのまま文章を書き続けることもできますし、インターネット接続が切断されていなければ、そこからネットサーフィンを再開できます。
スリープモードや休止モードを使えば、起動した状態より節電することができます。パソコンの前を離れる際に起動したまま放置せず、こまめにスリープモード・休止モードに切り替えれば、トータルの電力消費を減らせます。
同様に、使っていないモニターもこまめに電源を落とすことで節電になります。デスクトップ型のゲーミングPCの場合、モニターの電源を落としてもPC本体の電源は基本的には落ちません。誰もモニターを見ていない離席中に電源をつけっぱなしにするのは、電気の無駄遣いといっても過言ではないでしょう。またマルチモニターのときには、2台目以降のサブモニターを放置していることが意外と多いので、モニターを1台しか使っていないようなときに電源を切る癖をつければ、かなりの節電になります。管理人も、複数台あるモニターの電源をこまめに切るようにしたら、一か月で千円単位の節電につながった経験があります。ゲーミングPC一式は電子レンジやエアコンのように大量の電気を消費しますので、部分的な電力消費を工夫するだけでかなりの節電になるでしょう。
まとめ:ゲーミングPCは普段使いに使える
ゲーミングPCは普段使いに使えます。ただ、ゲーミングPCには基本的にゲーム以外のソフトウェアは入っていないので、使うソフトウェアを追加購入する必要があるでしょう。
動画編集や音楽編集、大量の関数を組み込んだ表計算など重い処理をする場合は、普通のPCと同等以上に向いています。一方で、ワープロ・ネットサーフィン・動画再生のようなパワーを必要としない処理ではあまり向いておらず、また映画鑑賞・音楽再生では、動作音・風切音が耳障りになるため、向いていません。
電気を無駄に消費する、という部分については、省電力モードの設定、スリープ・休止モードの活用、モニター電源のこまめなオンオフにより意識的に節電するのも手でしょう。