グラボ値下がりはいつ??おトクな購入タイミングは【2024年1月】
2024年に入っても、グラボの価格は高いままです。
2022年末に一度値下がりがみられたものの、その後元の水準近くまで戻りました。
この記事では、2023年7月現在のグラボ相場を確認しながら、今後のグラボの値下がり時期や、その背景について予測を交えながら眺めていきます。
管理人が集めた最新の情報がまとまっていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
2023年7月最新のグラボ価格情報
管理人独自にがまとめた、2023年7月現在のグラボ価格最新相場の表を掲載しておきます。
GeForce RTX 4000番台主要グラボの相場調査結果
最安価格 | 平均価格 | |
RTX4090 | ¥239,800 | ¥298,574 |
RTX4080 | ¥172,800 | ¥206,671 |
RTX4070Ti | ¥112,800 | ¥136,943 |
RTX4070 | ¥87,637 | ¥95,751 |
RTX4060Ti | ¥59,800 | ¥81,698 |
RTX4060 | ¥48,980 | ¥55,156 |
GeForce RTX 3000番台主要グラボの相場調査結果
RTX3060 | ¥39,980 | ¥49,710 |
※価格.comにて管理人が2023年7月5日時点の価格を集計。
全体的な傾向分析
グラボの価格は前回4月調査と比べて、多少値下がりした印象があります。
ミドルハイの RTX 4070が平均価格で10万円を切っているのが印象的です。ハイエンドのRTX4090も平均価格で30万円を割り込みました。
しかし、値下がり幅は小幅で、大幅な価格下落はまだ先のようです
ラインナップとしては、RTX 4060Ti・RTX 4060の発売が開始し、最新GeForce RTX 4000番台がほぼ出そろった印象があります。
ミドルレンジ主力のRTX 4060も数か月前のRTX 3060と同クラスの価格設定と、管理人の予想よりリーズナブルとなっています。
この価格帯であれば、コストパフォーマンスに優れているといえるのではないでしょうか。
一方、旧世代のRTX 3060は在庫処分セールがあちこちで行われており、価格帯はRTX 4060と比較して1万円弱ほど安い4万円前後からとなっています。
この価格差であれば、RTX 3060でも性能は十分足りるという場合や、少しでも安くゲーム用グラボが欲しいというような場合を除き、将来性のあるRTX 4060を購入するのもよいでしょう。
中長期的なグラボの値下がりは起こりにくいと予測。その理由は?
2022年秋以降に中〜高価格帯でグラボの値下がりが起こりましたが、その後再び値上がりしました。
最近になってからは、なだらかに価格下落が起きているようです。
2023年4月頭にミドル~ミドルハイのRTX 4070/4070Tiが発売開始し、つい先日、ミドルレンジのメインともいえる RTX4060/4060Tiが発売されました。
旧世代3000番台は、RTX3060/3060Tiがいま在庫処分の真っ最中で、3000番台の上位グラボは終息に向かっているようです。
在庫処分品はいままでにないリーズナブルな価格設定になっているものもありますし、直近でなだらかな価格下落は確かに起こっていますが、全体的かつ大幅なグラボ値下がりはまだ起こっていないといえます。
では、グラボの全体的・大幅な値下がりはこの先いつになるのでしょうか。
結論から言うと、それは「わかりません」。
グラボをはじめとするPC部品は、為替レートや需要と供給のバランスなど、様々な要素により価格が大きく変動します。
また数年前のマイニングブームによるグラボ需要急増のような予測不可能な変化も起こりうるので、グラボの値下がり時期を予測するのは簡単ではありません。
しかしながら、今起こっているいくつかのことから、グラボの値下がりは当分先になるのではないかと予測することができます。
そのこととは、以下の3点です。
- 世界的な半導体の不足やTSMCの工場建設計画見直し
- 円安により仕入価格が上がっている
- GeForce RTX 4000番台ハイエンド~ミドルハイの販売価格が元々高め
世界的な半導体の不足とTSMCの工場建設計画見直し
半導体不足の状況は昨年以前から続いていますが、しばらく続くといわれています。
半導体不足に対応するため半導体を増産する場合、専用の工場を新たに建設する必要があるのです。
建設を開始してから工場が完成し、生産が始まり、商品が出回るようになるまでには早くても1年はかかるといわれています。
いま台湾などで半導体の増産への動きがありますが、まだ工場建設段階であるところも多く、その工場で半導体の生産がはじまるまではいましばらくかかるでしょう。
その中で、NVIDIAなど主要グラボメーカーが生産委託している、半導体最大手の台湾TSMC社が新工場建設計画の見直しを行っていると報じられました。
半導体市場の景気減速が加速していることを受け、TSMCが台湾で進めている新工場の建設計画を見直しを進めており、建屋の施工業者や半導体製造装置、材料、工場設備などといった複数のサプライヤに向け、半年〜1年先送りする予定であるとの通知を行ったとサプライチェーン関係者からの情報として台湾メディアが報じている。
引用:TSMCが台湾内の増産計画を半年〜1年延期か?、台湾メディア報道(TECH+)
このことで、半導体不足はさらに長引く可能性が高く、半導体不足と、それによるグラボの価格高騰が解消しない状況も続くと考えられます。
円安により仕入れ価格が上がっている
グラボのような輸入商品は為替変動の影響を大きく受けます。
円安が進めば、円換算での仕入れ価格が上がり、その分価格は上がる傾向にあるのです。
高価格帯の商品では特に影響を受けやすいといえるでしょう。
希望小売価格1,599ドルのGeForce RTX 4090ともなれば、昨年起こった1ドルあたり20~30円の円安が進めば、数万円単位でショップの仕入価格が上昇します。
仕入価格が数万円上昇すれば、店頭販売価格も大きく上昇することは間違いないでしょう。
昨年、1ドル150円前後まで進んだ円安は、現在は落ち着き始めています。
しかし全体的な円安傾向はいまも変わりません。
しばらくのあいだ円安は続くと思われ、価格上昇要素であり続けると思われます。
RTX4000番台ハイエンド~ミドルハイの希望小売価格(ドル)が元々高め
2022年秋ごろから順次発売されている、次世代GeForceのRTX4000番台の価格が、前世代RTX3000番台より全般的に高めに設定されているのも、グラボ値下がりを妨げる要因として考えられます。
下の表に、発売時のNVIDIA発表の希望小売価格を表にまとめました(ドル)。
※上段が4000番台(次世代)、下段が3000番台(旧世代)。
GeForce RTX 4090 | 1,599ドル |
GeForce RTX 3090 | 1,499ドル |
価格差 | 100ドル |
GeForce RTX 4080 | 1,199ドル |
GeForce RTX 3080 | 699ドル |
価格差 | 500ドル |
GeForce RTX 4070 | 599ドル |
GeForce RTX 3070 | 499ドル |
価格差 | 100ドル |
ただ、先日発売されたGeForce RTX 4060, RTX4060Tiに関して言えば、旧世代3060,3060Tiと同クラスの価格設定になっており、このようなことは起きていないようです。
現時点ではハイエンド~ミドルハイに限る話ではありますが、標準販売価格の値上がりは、今後も自作PCショップでの販売価格に影響し続けるでしょう。
グラボ購入を迷っているのなら、買いたいときに買うべし
では、いつグラボを買うのがお買い得なのでしょうか?
この質問に対して、管理人は「買いたい時が買い時」という考え方をよく紹介しています。
グラボはいつ値上がりするか、いつ値下がりするかわからない。それだったら、値段はあまり気にせずに欲しい時に買うのが一番満足度が高い、という考え方です。
昔から自作ユーザーの間ではこのように言われています。
PCパーツは価格変動が読めないので、安くなるタイミングを待っていてもいつまでも安くならず、いつまでもやりたいゲームが快適にできないのです。
それなら多少高くても欲しいときに買って、ゲームを快適にプレイしたほうがよい、というのも一つの考え方といえるでしょう。
まとめ:グラボは中長期的には高値が続くことが考えられる
- グラボは、直近ではGeForce RTX 3060などの在庫処分で格安セール品がみられるが、中長期的にみてしばらく高値が続くと推測される
- グラボ値下がりを阻む要因として、半導体不足・円安・RTX4000番台ハイエンド~ミドルハイがもともと高めの販売価格であることが挙げられる
- グラボの値下がりを待っていても、いつになるかわからないので、グラボは欲しいときに買うのが良い
なお、グラボの品薄が起こった要因については下記の記事でも詳しく解説しています。