グラボ値下がりはいつ??おトクな購入タイミングは【2023年4月】

2023年に入っても、グラボの価格は高いままです。

2022年末に一度値下がりがみられたものの、その後元の水準近くまで戻りました。

この記事では、2023年4月現在のグラボ相場を確認しながら、今後のグラボの値下がり時期や、その背景について予測を交えながら眺めていきます。

管理人が集めた最新の情報がまとまっていますので、ぜひ参考にしてください。

2023年4月最新のグラボ価格情報

管理人独自にがまとめた、2013年4月現在のグラボ価格最新相場の表を掲載しておきます。

GeForce RTX 4000番台主要グラボの相場調査結果

最安価格 平均値
RTX4090 ¥285,000 ¥317,362
RTX4080 ¥181,800 ¥214,131
RTX4070Ti ¥137,980 ¥146,976
RTX4070 ¥99,800 ¥106,449

GeForce RTX 3000番台主要グラボの相場調査結果

最安価格 平均値
RTX3090 ¥254,980 ¥254,980
RTX3080Ti
RTX3080
RTX3070Ti ¥96,366 ¥101,442
RTX3070 ¥89,980 ¥99,980
RTX3060Ti ¥57,981 ¥66,596
RTX3060 ¥44,980 ¥54,295

TSUKUMOネットショップにて管理人が2023年4月16日時点の価格を集計。
なお、セール品は除く。

全体的な傾向分析

全体的にグラボの値段が高めの状態が続いており、ハイエンドのRTX4090は平均30万円を超える値段となっています。

ただ、ミドルレンジは全般的に1〜2か月前よりは下落傾向となっているようです。RTX4070/ 4070Tiが発売され、今後RTX3070/3070Tiの在庫処分も始まると思われますし、RTX3060も徐々に値下がりしています。
セール品のため集計からは除外しましたが、RTX3060は4万円ちょっとまで値下がりした数量限定品も出回っていました。

5月といわれているRTX4060/4060Tiの発売も控え、旧型ミドルレンジグラボの在庫処分による値下がりが起こるか気になるところです。

中長期的なグラボの値下がりは起こりにくいと予測。その理由は?

2022年秋以降に中〜高価格帯でグラボの値下がりが起こりましたが、その後再び値上がりし、グラボの価格は現段階では2022年夏以前の水準近くまで戻っています。

2023年4月頭にミドル~ミドルハイのRTX 4070/4070Tiが発売開始し、5月にはミドルレンジのメインともいえる RTX4060/4060Tiの発売を控え、RTX3070/3070Ti,RTX3060/3060Tiの在庫処分が行われると予測されます。
これから5〜6月にかけて、このレンジの3000番台ではグラボの値下がりが起こるかもしれません。

しかし、これは在庫処分という要素によるもので、一時的かつ旧型ミドルレンジに限定した話になると思われます。

では、全体的なグラボの値下がりはこの先いつになるのでしょうか。

結論から言うと、それは「わかりません」。

グラボをはじめとするPC部品は、為替レートや需要と供給のバランスなど、様々な要素により価格が大きく変動します。

また数年前のマイニングブームによるグラボ需要急増のような予測不可能な変化も起こりうるので、グラボの値下がり時期を予測するのは簡単ではありません。

しかしながら、今起こっているいくつかのことから、グラボの値下がりは当分先になるのではないかと予測することができます。

そのこととは、以下の3点です。

  • 世界的な半導体の不足やTSMCの工場建設計画見直し
  • 円安により仕入価格が上がっている
  • GeForce RTX 4000番台の販売価格が元々高め

世界的な半導体の不足とTSMCの工場建設計画見直し

半導体不足の状況は昨年以前から続いていますが、2023年中も続くといわれています。

半導体不足に対応するため半導体を増産する場合、専用の工場を新たに建設する必要があるのです。

建設を開始してから工場が完成し、生産が始まり、商品が出回るようになるまでには早くても1年はかかるといわれています。

いま台湾などで半導体の増産への動きがありますが、まだ工場建設段階であるところも多く、その工場で半導体の生産がはじまるまではいましばらくかかるでしょう。

その中で、NVIDIAなど主要グラボメーカーが生産委託している、半導体最大手の台湾TSMC社が新工場建設計画の見直しを行っていると報じられました。

半導体市場の景気減速が加速していることを受け、TSMCが台湾で進めている新工場の建設計画を見直しを進めており、建屋の施工業者や半導体製造装置、材料、工場設備などといった複数のサプライヤに向け、半年〜1年先送りする予定であるとの通知を行ったとサプライチェーン関係者からの情報として台湾メディアが報じている。

引用:TSMCが台湾内の増産計画を半年〜1年延期か?、台湾メディア報道(TECH+)

このことで、半導体不足はさらに長引く可能性が高く、半導体不足と、それによるグラボの価格高騰が解消しない状況も続くと考えられます。

円安により仕入れ価格が上がっている

グラボのような輸入商品は為替変動の影響を大きく受けます。

円安が進めば、円換算での仕入れ価格が上がり、その分価格は上がる傾向にあるのです。

高価格帯の商品では特に影響を受けやすいといえるでしょう。

希望小売価格1,599ドルのGeForce RTX 4090ともなれば、昨年起こった1ドルあたり20~30円の円安が進めば、数万円単位でショップの仕入価格が上昇します。

仕入価格が数万円上昇すれば、店頭販売価格も大きく上昇することは間違いないでしょう。

昨年、1ドル150円前後まで進んだ円安は、現在は落ち着き始めています。

しかし全体的な円安傾向はいまも変わりません。

しばらくのあいだ円安は続くと思われ、価格上昇要素であり続けると思われます。

RTX4000番台の希望小売価格(ドル)が元々高め

2022年秋ごろから順次発売されている、次世代GeForceのRTX4000番台の価格が、前世代RTX3000番台より全般的に高めに設定されているのも、グラボ値下がりを妨げる要因として考えられます。

下の表に、発売時のNVIDIA発表の希望小売価格を表にまとめました(ドル)。

※上段が4000番台(次世代)、下段が3000番台(旧世代)。

GeForce RTX 4090 1,599ドル
GeForce RTX 3090 1,499ドル
価格差 100ドル

 

GeForce RTX 4080 1,199ドル
GeForce RTX 3080 699ドル
価格差 500ドル

 

GeForce RTX 4070 599ドル
GeForce RTX 3070 499ドル
価格差 100ドル

なお、旧世代3000番台のうち、後継が発売済みのRTX 3090,3080,3080Tiは既に生産が終了しているようで、店頭在庫もなくなり始めています。

先日、ミドルレンジ上位のRTX 4070,RTX 4070Tiが発売されました。

また、5月にはRTX 4060, RTX4060Tiが発売されると噂されています。

これらのミドルレンジグラボが本格的に販売されるようになれば、旧世代の3070,3070Ti,3060,3060Tiも生産終了し、ミドルレンジより上の商品は価格が高めの4000番台に統一されると思われます。

今回のモデルチェンジによる標準販売価格の値上がりは、今後も自作PCショップでの販売価格に影響し続けるでしょう。

グラボ購入を迷っているのなら、買いたいときに買うべし

では、いつグラボを買うのがお買い得なのでしょうか?

この質問に対して、管理人は「買いたい時が買い時」という考え方をよく紹介しています。

グラボはいつ値上がりするか、いつ値下がりするかわからない。それだったら、値段はあまり気にせずに欲しい時に買うのが一番満足度が高い、という考え方です

昔から自作ユーザーの間ではこのように言われています。

PCパーツは価格変動が読めないので、安くなるタイミングを待っていてもいつまでも安くならず、いつまでもやりたいゲームが快適にできないのです。

それなら多少高くても欲しいときに買って、ゲームを快適にプレイしたほうがよい、というのも一つの考え方といえるでしょう。

まとめ:グラボは中長期的には高値が続くことが考えられる

  • グラボは、直近ではGeForce RTX 3070や3060などの在庫処分で値下がりするかもしれないが、中長期的にみて2023年中は高値が続くと推測される
  • グラボ値下がりを阻む要因として、半導体不足・円安・RTX4000番台がもともと高めの販売価格であることが挙げられる
  • グラボの値下がりを待っていても、いつになるかわからないので、グラボは欲しいときに買うのが良い

なお、グラボの品薄が起こった要因については下記の記事でも詳しく解説しています。


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