ゲーミングPCに必要なメモリはどれくらい?増設は?【初心者向】

2023年現在、ゲーミングPCに必要なメモリは、一般的には16GBです。
16GBあれば多くのゲームは快適に動きますが、8GBではゲームプレイに支障をきたす場合もあります。
この記事では、16GBより多い、少ない場合にゲーム動作にどのような影響がでるか、また、悪い影響が出ないようにするにはどうすればいいか、ということについて触れ、メモリーを追加する手順についても触れています。

この記事の対象読者

  • これからゲーミングPCを購入するのに、メモリーは何GB有れば良いかを知りたい人
  • メモリーとVRAMの違いが知りたい人
  • (ゲーミング)PCでメモリーがどのような働きをしているか知りたい人

ゲーミングPCに必要なメモリは何GBか

ゲーミングPCに必要なメモリーは、2023年現在では16GBと言われています。
大体のゲームは、16GBあれば快適に動くでしょう。

しかしながら、そもそもメモリーとは何なのでしょう。また、少なかったり多かったりするとどういった問題が起こるのでしょう。

メモリとは?その重要性

メモリーとは、CPUなどが処理するデータを一時的に置いておく場所です。

パソコンを部屋に例えて説明をすると、CPUは作業をする人間、ストレージ(SSD/HDD)はデータを保管している本棚、データやプログラムが本、そしてメモリは本を開いて人間が作業するための作業机といえます。
メモリー(机)が狭いと本棚(ストレージ)に本(データ/プログラム)を取りに行く頻度が増え、人(CPU)の作業効率が悪くなります(処理が遅くなります)。
メモリーが(机)が十分にあると、メモリー(机)にたくさんの本(データ)を広げておけるので、本棚(ストレージ)までデータ(本)を取りに行く頻度が減り、CPU(人)の作業効率が上がります(処理が速くなります)

メモリーの容量は、このように処理速度に直結します。
不足すると処理速度が低下し、十分な容量があればゲーミングPCのパフォーマンスを引き出すことができるのです。

つぎに、ゲーミングPCの一般的なメモリー容量である8GB、16GB、32GBのそれぞれについて、どのような効果・影響があるか解説していきます。

メモリ8GBだとフレームレートに影響が

メモリが8GBだと、多くのゲームの場合は容量不足になります。
上のたとえで言うと、ゲームプレイの最中に、本棚(ストレージ)に本(データ)を取りにいくことになり、その都度人(CPU)の作業が中断する(=処理待ちによるラグなどが発生したり、フレームレートが落ちたりする)可能性がでてきます。

メモリ16GBだと程よくメモリーを消費

メモリが16GBですと、机(メモリ)のスペースが少し余るくらい本(データ)が広がる形となります。広げる本(データ)が一時的に増えたときには、机(メモリ)の空いたスペースを有効に活用できます。人(CPU)が本棚(ストレージ)に本(データ)を取りに行く頻度が減り、効率的に人(CPU)が作業できます。

メモリ32GB以上でもあまり変わらない

逆に32GBの場合は、多くのゲームでは容量を持て余してしまいます。
机(メモリ)に本(データ)を広げるスペースが余っているのに、広げる本(データ)がない状態で、そのスペースは使われずに持て余してしまいます。
将来、より大容量のメモリーを消費するような新しいゲームが出たときには有効活用できるかもしれませんが、いまは無駄なスペースです。
来年、再来年になればいまより格安で大容量のメモリーが購入できる可能性があり、またメモリーは後から追加することも基本的にはできるので、いま、32GBのメモリーを最初から搭載したゲーミングPCを購入するのは費用の面からおすすめはできません。

メモリ増設時の注意事項

繰り返しになりますが、メモリーは、16GBが多すぎず少なすぎずで最適といわれています。しかし、8GBのゲーミングPCでも、メモリーは増設・または大容量のものに交換することができる場合が多いので、メモリー不足でもゲーミングPCを買い替える前にメモリーの増設を検討するのが良いでしょう。
ここでは、メモリーを増設する際に事前に確認すべき事項について触れます。
実際のメモリー増設・交換手順についてはこちらの記事を確認してください。

メモリースロットに空きがあるか確認

まず、本体のメモリースロット(メモリーを差すところ)に空きがあるかを確認してください。
空きがなければ追加ではなくより大容量のメモリーへの交換となります。

そのゲーミングPCで使われているメモリの規格を確認する

次に、そのゲーミングPCに使えるメモリーの種類を確認してください。
一般的に、第12世代Core iシリーズならDDR5かDDR4、第6世代Core iシリーズ~第11世代Core iならばDDR4、第6世代Core iシリーズの一部と第5世代Core i以前であれば、DDR3かそれより古いメモリーになります。

また、同じメモリー規格であっても速度に違いがあります。DDR5-4800や、DDR4-3200など、メモリー規格の後ろに4桁の数字で表記します。数字が違うメモリーが混ざっていたり、そのゲーミングPCのCPUなどが対応していない数字のものですと、動作不安定や起動しないなどの問題が起こりうるので、ご自分のゲーミングPCが対応しているものを取扱説明書などで確認してから選んでください。
Ryzenであれば、基本的にすべてDDR4ですが、これも数字を間違えないように気を付けてください。

なお、別の記事でメルカリ製中古ゲーミングPCは

おすすめできないと書きましたが、このメモリー規格がどんどん変わっていくことが、その理由の一つです。
多くのメルカリ製中古ゲーミングPCでは、DDR3が採用されていますが、このメモリーはすでに2世代前です。
旧型のため新品の入手が難しく、大容量のものを手に入れることも難しくなっています。
そもそも、16GBx2枚(32GB)のような大容量のメモリー自体がほとんどラインナップされておらず、あっても流通量がわずかですので割高です。
メルカリPCについてはおすすめできない理由が他にもありますが、こういった事情が大きな理由です。

高品質なメモリーを選ぶ

メモリーにも高品質なものと低品質なものがあります。他のメモリーと同容量なのに抜き出て安いものは避けることをおすすめします。
低品質のメモリーは特に動作不安定の原因になりやすいので、安物には要注意です。
ゲーミングPCは性能と同時に安定性を重視するべきです。ゲームプレイ中に強制再起動が頻発しては安心してプレイもできません。少し値が張っても、高品質なメモリーを購入しましょう。

自作PCショップやBTOPCショップの店員さんはメーカーや商品の口コミなどを知っている場合も多く、購入相談に乗ってもらうのもよいでしょう。
ガレリアで有名なドスパラさんやTSUKUMOさん、また秋葉原では一部玄人の間で人気が高いarkさんなど、秋葉原のBTOPCショップの多くはメモリーを含む自作PCを取り扱っており、店員のスキル・知識が豊富と定評です。

ビデオメモリ(VRAM)とメモリの違い

PCのメモリーとして、ビデオメモリー(VRAM)というものがあります。
一方、PCのメモリーという場合には、一般的にはメインメモリーを差します。
この違いは、
メインメモリー:CPUなど様々な部品が処理するデータを置く
VRAM:グラフィックスカード専用のメモリーで、画像処理のデータのみ置く

という形になります。

なお、メインメモリーと違い、。VRAMは増設できません
ゲームごとにVRAM〇GB以上という指定がされている場合で必須容量に足りない場合は、メインメモリーと違い、グラフィックスカードそのものの買い替えが必要になります。

まとめ:ゲーミングPCにちょうど良い容量は16GB

  • 2023年現在、ゲーミングPCにとってちょうどよいメモリー容量は16GB
  • VRAMはビデオカード専用のメモリーで、メモリーはCPUなどPC内の装置が共用するメインメモリーのことをさす
  • メモリーはデータを広げる場所で、イメージするなら部屋の中の机。作業するCPUなどが必要なシステムを一時的に広げて置く場所で、必要なデータが一通りここに広げられるだけ容量があれば、処理スピードの低下は起きないが、ありすぎても持て余してしまう。