DDR4-2666とDDR4-3200の違い|対応CPUも違えばスピードも違う?

メモリのスペックを見ていると、同じDDR4でもハイフン以降の数字が違うものがあります。
中でも、DDR4-2666とDDR4-3200はよく使われていますが、どう違うのでしょう。
この記事では、DDR4-2666とDDR4-3200の違いと、これらがどう使われているのかについて解説しています。
同じDDR4メモリでも、使い方を間違えるとPCの性能をフルに引き出せません。
DDR4メモリの違いをよく理解して、ご自分のPCに合ったメモリを使用しましょう。

目次
「DDR4-3200」と「DDR4-2666」の違い
- DDR4-3200とDDR4-2666の違いはデータ転送速度(データ転送レート)の違いで、DDR4-3200のほうが早い
- DDR4-3200は最大25.6GB/s、DDR-2666は最大21.3GB/s
- DDR4-3200・DDR4-2666に対応しているかどうかはCPUの種類次第
「DDR4-3200」と「DDR4-2666」の違いは、一言でいうとデータ転送速度(データ転送レート)の違いです。
最大転送速度は、DDR4-3200が最大25GB/s、DDR4-2600は最大21.3GB/sです。
つまり、DDR4-3200のほうが、DDR4-2600よりも、1秒間に転送できるデータが4GBほど多いのです。
4GBというとざっと2時間のフルHD動画(標準画質)と同サイズで、それだけのデータをたった1秒でより多く転送できるDDR4-3200のほうが、DDR4-2666より速いことはイメージがつくでしょう。
そして、この違いはメモリクロックの違いからきています。
メモリクロックの単位はMHz(メガヘルツ)で、同じDDR4のなかでも数値が大きいほど高速になるのですが、DDR4-3200の場合は3200MHz、DDR4-2666の場合は2666MHz。
つまり、DDR4-3200のほうが、同じDDR4でもDDR4-2666よりメモリクロックが大きく、データをやり取りするスピードが早いという違いがあります。
そして、メモリクロック(データ転送レート)によって対応するCPUが変わります。
DDR4-3200に対応しているCPUと、DDR4-2666までしか対応していないCPUがあるのです。
ただし、CPUが対応していてもマザーボードが非対応で、メモリの性能をフルに引き出せない場合があるので、注意が必要です。
つまりDDR4-3200対応のCPUでもマザーボード次第では3200MHzのスピードが出せない場合があるのです。
メモリのスピードをフルに引き出すには、CPUとマザーボードがそれぞれ対応している必要があることには注意しましょう。
それでは、どちらのメモリがそれぞれどのようなCPUで対応しているのか、みてみましょう。
「DDR4-3200」が使えるCPU
デスクトップPCで、DDR4-3200に対応しているのは以下のCPUです。
- 第11世代〜第12世代Core iシリーズ
- Ryzen3000〜Ryzen5000シリーズ
なお、第12世代Core iシリーズはDDR5にも対応していて、DDR4とDDR5のどちらが使えるかは、マザーボード次第になるので、注意しましょう。
それ以外のDDR4メモリ対応CPUやマザーボードでも使用は可能ですが、3200MHzのスピードが出なかったり、動作不安定の原因になる可能性もあるので、おススメはできません。
「DDR4-2666」が使えるCPU
デスクトップPCで、DDR4-2666に対応しているのは以下のCPUです。
- 第7世代以降のCore iシリーズ
- ほとんどのRyzen
しかし、上に書いた第11世代以降のCore iシリーズとRyzen3000シリーズ以降のRyzenでは、より高速なDDR4-3200が使用できますので、そちらを使用することをお勧めします。
「DDR4-3200」と「DDR4-2666」は混在できる?
結論から言うと、DDR4-3200とDDR4-2666は混在して使え、その場合は低いメモリクロックであるDDR4-2666のスピードで動きます。
しかし、違う規格のメモリを混在させて使用するのは動作不安定の原因にもなるので、おススメはできません。
違う規格のメモリを混在した場合の問題点について詳しく書いた記事もありますので、参考にしてください。
「DDR4-2666」より「DDR4-3200」を使うべき理由
このように、DDR4-3200とDDR4-2666の一番大きな違いは、DDR4-3200のほうが高速であることです。
時々「DDR4-2666とDDR4-3200のどちらを使うのがいいのかな?」という質問を受けますが、対応しているPCでは、DDR4-3200を使うことを断然お勧めします。
- DDR4-3200のほうがDDR4-2666より速い
- DDR4-3200とDDR4-2666の価格差はほぼない
DDR4-3200は2025年8月現在で最安8,000円台~12,000円台前後、DDR4-2666が9,000円前後です。
(参考:秋葉原レポート 2025年8月23日号)
DDR4-3200に正式対応している、Ryzen 3000~5000シリーズ、第11・12世代Core iシリーズ搭載PCを使用しているのでしたら、DDR4-3200の使用をお勧めします。
※第12世代Core iシリーズの場合はDDR5対応のものもあるので、間違えないよう要注意です
まとめ:DDR4-3200とDDR4-2666の違いはデータ転送レートの違い
- DDR4-3200とDDR4-2666の違いはデータ転送レートの違いで、DDR4-3200のほうが同じDDR4でもより高速
- データ転送レートによって対応するCPUが違う。第11~12世代のCore iシリーズと、Ryzen3000シリーズ以降のRyzenではDDR4-3200をフルで使用できる。
- DDR4-3200とDDR4-2666は混在できるが、PCの動作不安定につながる可能性もある

DDR4-2666とDDR4-3200の違いは、スピードと対応CPUが違いますが、基本的に同じDDR4メモリです。
DDR4-2666とDDR4-3200に対応したCPUで、この2つを混ぜて一緒に使ったらどうなるのでしょう。
DDR4-2666とDDR4-3200のように、スピードが違うDDR4メモリを混ぜた時にどうなるのか、詳しく書かれている記事です。
DDR4-2666もDDR4-3200も、基本的にはそれぞれのスピードのものを同容量二枚一組でPCに挿します。
この、メモリを二枚一組でつかう技術をデュアルチャネルといいます。
デュアルチャネルについての解説、メリット、デメリット、デュアルチャネルで動作しているかの確認方法など、デュアルチャネルについて詳細にまとめた記事です。
参考記事
メモリ速度とデータレートの違い(Crucial公式サイト)
見れば全部わかるDDR4メモリ完全ガイド、規格からレイテンシ、本当の速さまで再確認(Akiba PC Hotline)